みなさん、こんにちは😀
今日は手首の中でも少し特徴的な骨。”舟状骨(しゅうじょうこつ)”についてお話しします。一見小さな骨ですが、ケガをすると治りにくい骨として知られており、スポーツをする若い方にもおおう骨です。
◉舟状骨とは?治りにくい理由は”血流”にある
舟状骨は親指側にある手根骨で、血流(栄養血管)が背側から入りにくいという大きな特徴があります。
血流が乏しい→骨がくっつく(骨癒合)が遅れやすい
→偽関節になりやすい骨
この血管構造が、治療を難しくしている最大の理由です。

◉若い人・スポーツに多いケガ
舟状骨骨折は10〜30代に若い方に特に多いです。
原因としては、
・スポーツ中に転倒
・バイクや自転車での転倒
・手をついて衝撃を受ける場面
などが定番です。
見た目は「ただの捻挫かな?」と思えるケースも多いため、受傷直後に医療機関へ来ても軽く扱われがちです。
◉レントゲンで見逃されやすい理由
舟状骨は角度によって普通のレントゲンでは写りにくい骨です。
本来は、、、
・尺屈位で撮影しないと見えにくい
・微細な骨折線はX線では判断しづらい
そのため、救急外来で撮影しても「異常なし」とされ、そのまま帰宅するケースがよくあります。
結果として、数週間〜数ヶ月後に痛みが改善せず受診→偽関節が発覚という流れになりがちです。
舟状骨骨折が疑わしい場合は、CTやMRIが非常に重要です。
◉新鮮骨折(早期)の治療

受傷して間もない新鮮例では、骨癒合の可能性が高く、治療も比較的シンプルです。
・DTJスクリュー、ミニスクリューでの固定
・ズレが少ない場合はギプス固定で保存療法もあり
血流が途絶えてない状態で治療できれば、くっつく確率は高くなります。
◉偽関節になった場合の治療
治らずに偽関節になってしまうと、治療はより大きなものが必要になります。
・偽関節部をリフレッシュ(瘢痕組織・骨を削る)
・腸骨から海綿骨を採取して骨移植
・スクリューでしっかり固定
さらに近年では、若い患者さんには
✔︎血管柄つき橈骨骨移植(血流を保ったまま移植する方法)
という高度な手術も増えてきています。血流の改善で骨癒合を促すのが特徴です。
◉リハビリ:患者さんに必ず伝えたいポイント
舟状骨の治療後は手首をしっかりと固定する必要があり、しばらく手関節の運動は禁止されます。
血流が悪いため、骨癒合を最優先するためです。
ですが、ここで皆さんに伝えておきたいことがあります。
✔︎手首が動かなくても全身運動は可能!!!
・ランニング
・下肢筋力トレーニング
・体幹トレーニング
✔︎体力が落ちるとスポーツ復帰が遅れる
特に運動部の学生やスポーツ選手では、下肢・体幹のトレーニング継続が非常に大切です。
股わりやストレッチ、スクワットなどで筋力維持を図ることはとても大切なことです。
◉まとめ
・舟状骨は血流が乏しく”治りにくい骨”
・若い人・スポーツ中になりやすく、レントゲンで見逃されやすい
・新鮮例ではスクリュー固定、偽関節例では骨移植が必要
・固定中でも下肢や体幹のトレーニングで体力維持が重要


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